1分スキャル・レジェンドセオリーを検証レビュー
本日検証レビューを行うのは日本投資家育成機構、本庄翔悟氏監修の1分スキャル・レジェンドセオリーです。
1分スキャル・レジェンドセオリーはバイナリーオプション、FXで使用するサインツールで講師である本庄翔悟氏はこの手法で『月収700万円』を達成しているとのこと。
クロスリテイリング社、日本投資家育成機構ともに、これまで多くのFX商材、バイナリー商材を販売していますがいずれも実績データの公開はなく、今回の1分スキャル・レジェンドセオリーでも同様です。
毎度、現実離れした勝率や利回り、収益を謳っていますが、同グループの手掛けるオファーで『実績』を証明する証拠が開示されたことは一度もありません。
いうまでもなく、証拠を公開することなく実績を謳うだけであれば、いかようにもできますし、極端に言えば「本当に稼いでいなくても」稼いでいるといったもの勝ちですからね…。
1分スキャル・レジェンドセオリーのオファーページでは一応、本庄翔悟氏の運用成績だとされるデータが掲載されていますが、そちらを見る限りではお手製の収益表であり、実際の実績データではないことがわかります。
さらにいえば月収700万円と謳っているわりには、月を通しての取引履歴も公開されていません。
「月収700万円」といえば相当な収益ですので、せめて年単位での運用結果を公開し、その上で平均月収700万円を達成している“証拠”を見せてもらいたいところですね。
とはいえ人気の高い同社の新作ということで、募集開始から多くの方が参加しているかと思いますので、1分スキャル・レジェンドセオリーの手法にどれだけの優位性があるか検証していきたいと思います。
1分スキャル・レジェンドセオリーのロジックとトレードルール
1分スキャル・レジェンドセオリーは専用のサインツールに従ってトレードするシストレ手法です。
トレンドを判断する「1分足バイナリー・トレンドツール」と、「1分足バイナリー・サインツール」という2種類のツールが用意されています。
こちらが1分足バイナリー・トレンドツールです。
小さな星マークがトレンドの初動を示すサインで、大きな星マークが大きなトレンド発生を示すサインです。
そしてこちらが1分足バイナリー・サインツール。
白と黒の星マークがエントリー準備サインで、水色の矢印がエントリーサインとなります。
トレードルールはシンプルで、トレンドツールでトレンドを確認したのち、エントリーサインが表示されたらトレンド方向にエントリーしていきます。
これだけで平均勝率7割を記録しているとのことですが、無裁量手法ではありませんから、当然エントリーサインの取捨選択は必要となります。
裁量判断が加わるということは誰しもが同じ結果を期待できるわけではありませんし、実践者のレベルによって結果は大きく変わってくるでしょう。
ちなみにロジックは押し目買い・戻り売りのトレンドフォローで上位足5分足と執行時間足1分足によるマルチタイムでトレンドを判断していきます。
通貨ペアはドル円、ユーロドル、米ドルスイスフラン、スイスフラン円、豪ドル米ドル、豪ドルニュージーランドドルの6通貨ペアですが、基本的にはどの通貨ペアでも運用可能とのことです。
本庄翔悟氏の手法のキモは出来高分析にある
オファーページでも解説されていますが、本庄翔悟氏の手法のキモは“出来高分析”です。
出来高とは「一定期間における売買された株の数量」のことで、為替よりも株式投資で使用される使用であり、株式チャートでは画面下にヒストグラムで表示されます。
一定期間というのはローソク足1本分ですから、1分足であれば1分間でその株にどれだけ需要が集まっているか、1時間足であれば1時間でその株にどれだけ需要が集まっているか…といったことを表しています。
取引量が多くなれば出来高は大きくなり、取引量が少なければ出来高は小さくなります。
同時にローソク足からは株価の勢いを判断することができますから、ローソク足の勢いと出来高の大小が比例している場面ほどその株価に需要が集まっている、つまり「トレンドが発生しやすい」ということができるわけです。
こういった値動きは「真の値動き」と判断することができ、そのトレンドの信ぴょう性が高いこと意味し、逆にローソク足の勢いと出来高の大小が比例していない値動きは「嘘の値動き」として、トレンド発生と見せかけて反転するなどのダマしに遭遇する確率が高くなります。
このように出来高分析を行うことで、より有利なエントリータイミングを測ることができるため、株式投資において重要視される指標なのですが、これがFXやバイナリーなどの為替取引となってくると話は別です。
その理由は為替市場の規模の大きさにあります。
通貨の発行量が株の発行量とは比べ物にならないのもそうですが、為替取引で出来高を判断できない一番の理由は、為替は市場外で取引されることが多いためです。
規模・発行数があまりにも多いため為替市場の“出来高”を正確に判断することは誰にもできないのです。
MT4にはVolumesという出来高を表すインジケーターがありますが、これはティックの更新回数をヒストグラムで表示しているだけですから、株式投資でいう「出来高」と混同しないように注意しましょう。
しかし本庄翔悟氏はVolumesで為替市場の出来高を判断しているようです。
1分スキャル・レジェンドセオリーのランディングページで
「メタトレーダーに表示する出来高の見方も、実はめちゃくちゃ簡単。Volumesというインジケーターで、MT4にも標準装備されているものなんです。」
「簡単にこのボリュームの見方を説明しますと、この棒が長いほど取引量が多くて、低いほど少ない。前の取引量より多ければ緑色、少なければ赤色、というようにひと目で分かるんです。かなりシンプルなものですが、ここに大衆心理が詰まっていて、資産を築いている海外の投資家は、ほとんどの人がこの出来高を使っています。」
と語っています。
“疑似的な出来高”でしかないVolumesをベースに出来高分析を行うのが本庄翔悟氏の手法だということですね。
正直なところ優位性があるのかどうか、かなり微妙な感じがします。
1分スキャル・レジェンドセオリーは高すぎる…
1分スキャル・レジェンドセオリーの販売価格は税抜きで79,800円。税込みであれば8万円を超える高額商材です。
ですが本庄翔悟氏自身の実績データの公開もなく、手法のキモとなる出来高分析はVolumesをベースに行っています。
実績面に関しても、ロジック面に関しても不安が残る1分スキャル・レジェンドセオリーですが、それでいて税込み8万円以上の価格設定と考えると、どうしても内容と価格が見合っていないと感じます。
もちろん本庄翔悟氏本人がこのツールを使って“実際に月平均で700万円を稼いでいる証拠”さえ公開してくれれば、8万円以上の費用を支払ってでも購入する価値はありますが、現状ではツール、手法の両面で1分スキャル・レジェンドセオリーの期待は薄いように思いますね。
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