エンベロープはボリンジャーバンドと似て非なるもの!その見方と使い方とは?

テクニカル分析

エンベロープとは、移動平均線を中心にレートがどれくらいそこから乖離したかで今後の動きを予測するテクニカル指標です。
画像を見て分かる通り見た目はボリンジャーバンドとかなり似ていますね。

■エンベロープの利用法

エンベロープは使い方もボリンジャーバンドと似ていて、上下のバンドに触れたら逆張りといったやり方がメインとなります。
移動平均線から乖離すればするほど損切りや利確の動きが出てくるため、戻ってきやすいといった性質を上手く利用しています。

■ボリンジャーバンドとの違いと注意点

ではこのエンベロープのボリンジャーバンドとの違いは何かと言うと上下のバンドの算出方法にあり、それぞれ以下の通りになります。

・ボリンジャーバンド…値動きの標準偏差で算出
・エンベロープ…移動平均線を中心にレートの乖離を%で算出

まあ計算上の違いを示したところでピンと来ないと思いますので、使用するにおいてどういった違いが大きく出てくるかといいますと、ボリンジャーバンドは直近の激しい値動きに合わせて大きくバンドの幅が広がったりしますが、エンベロープは移動平均線との乖離を示しているだけなので、常に移動平均線と平行な比較的緩やかな動きをする特徴があります。
その分バンド外で値動きが推移する可能性が高くなってしまうため、ボリンジャーバンドもそうですが強いトレンドや激しい値動きが出ている間の安易な逆張りに対してはより一層注意しなければいけません。

またエンベロープの方は時間軸に合わせてバンドの設定を変える必要があるといった注意点があります。
どういうことかというと、例えば日足を使うと値動きは大体2-3%に収まる(ドル円=100円なら日足でも97-103円を超えることは滅多にない)ので、日足トレードをするならエンベロープの設定もこの2-3%にすることで、うまいことこのバンド内に値動きが収まるよう設定できます。
しかしもっと時間軸を短くし、例えば5分足にしてしまうと、5分足チャート内で3円の動きが起こるかというとほとんど起こり得ないので、日足同様の設定をしていては全く意味のないラインが出来上がってしまう訳です。
なのでエンベロープはそれぞれの時間軸毎に設定を変える必要があるというわけですね。

■最近注目されつつある指標でもある

余談になりますが、上で示した通りエンベロープはボリンジャーバンドと比べると色々と融通の利かないところもあるためあまり知名度の高くないテクニカル指標でしたが、最近になってとある著名なヘッジファンドのプロトレーダーの方がこのエンベロープを使った手法で利益を上げていると話題になり、注目を浴び始めています。

かなりシンプルなテクニカル指標ですが、彼のように突き詰めればこれをメインウェポンとして相場の世界で勝ち残っていくこともできるわけです。

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